虫歯や歯周病などのトラブルが起きてから治療するよりも、そうならないよう予防に重点をおくことを「予防歯科」といいます。
年に数回、歯の状態をチェックしてもらう「プロフェショナルケア」と毎日の「セルフケア」予防歯科はこの二つに取り組み、歯科医師や歯科衛生士と協力しながら、歯と口の健康を守っていこうという考え方です。国を挙げて予防歯科に取り組み、世界一歯科疾患が少ないとういわれる歯の健康先進国・スウェーデンな度をお手本に、日本でも近年「予防歯科」の機運が高まっています。
いま成人の9割が虫歯を経験しています。将来、いつまでも自分の歯でおいしく食べるためにも、若いうちから虫歯予防に取り組むことが大切です。
生涯、自分の歯で食べられるように健康な歯を保つために、今日から「予防歯科」を始めましょう!
細菌が酸を出して歯を溶かす!
口の中にいる原因菌(ミュータンス菌)に食べ物に含まれる糖が加わると酸が産生されます。
その酸が歯を溶かすのが虫歯です。
虫歯予防の基本は歯垢をきちんと落とすこと!
虫歯の予防に大切なことは細菌の塊である歯垢(プラーク)をしっかり取り除く事と、歯質を強くする事。
歯垢は細菌が作り出すネバネバの物質で歯に強く付着します。洗口液などでは落ちません。歯ブラシによるブラッシングが欠かせません。効果的なブラッシングを実践するためにも定期的に歯科の専門家に診てもらい適切なブラッシングが出来ているかを確認し、自分に合った磨き方をアドバイスしてもらうと良いでしょ。
一方、歯を強くて虫歯になりにくくするには「フッ素」が役に立ちます。歯科医院で年2回ほどのフッ素塗布、毎日のセルフケアでフッ素入り歯磨き粉やフッ素ジェルなどを使います。毎日のケアでは口の中や歯にフッ素を残すことがポイントです。特に虫歯は就寝中にできやすいので、おやすみ前のフッ素が重要です。
虫歯予防をはじめとするお口と歯の健康づくりには、定期的な健診、ブラッシング指導と毎日のセルフケアが重要です。予防歯科を実践して、歯と口の大切な健康を守りましょう。
2016.05.31広瀬俊