■災害時、歯みがきが不十分だと身体に悪影響を及ぼします。
災害時のオーラルケアは、お口の健康のためだけではありません。水がない、水が少ないなどの状況でオーラルケアが不十分になるとお口の中の細菌が増殖し、身体に様々な影響を及ぼします。
似たような状況下で起こるものに塹壕口内炎というのがあります。戦争中に、塹壕内にいた兵士の多くがこの歯肉炎を発症したことから、塹壕口内炎という病名がつけられました。
この感染症は、口の中に住む無害な細菌の異常増殖が原因です。つまり歯磨きが不十分で口の中が不潔になると発症します。そのほかにも肉体的精神的ストレス、偏った食生活、睡眠不足なども発病の誘因となります。
最近ではチリの炭鉱落盤事故で多くの作業員で発症したようです。
初期症状として、歯肉の痛み、不安、疲労、口臭などの症状が突然に現れます。歯と歯の間の歯肉の先端が侵され、死んだ組織の灰色の層で覆われます。歯肉は出血しやすくなり、ものを食べたり飲みこんだりすると痛みます。また、あごの下のリンパ節が腫れて、微熱が出ます。
被災時は、口腔衛生低下、ストレス、睡眠不足により似た状況が想定されます。
■災害時に備え、液体ハミガキと歯ブラシをご準備ください。 災害時のオーラルケアに使いやすいのが、水が無くてもできる【液体ハミガキ】です。殺菌効果があり口腔内の細菌の増殖を抑える事ができます。使用方法は、お口に含んで20秒ほどすすいでいきわたらせ後にブラッシングをするだけ。 災害からのがれても、その後の口腔ケアが不十分で健康を損なうことがあります。
これからも、口腔ケアの重要性をお伝えしていきます。
2012.9.1 広瀬