@ プラークコントロールとは?
プラークとは『お口の中の細菌と、その細菌が出す物質が集まった塊』のこと。
コントロールは、『制御すること、管理』
つまり、 プラークコントロールとは、『お口の中の細菌と、その細菌が出す物質を何らかの方法で制御すること』
歯を磨かずにプラークが残っていると、プラーク中にミュータンス菌が増え酸を出して歯を脱灰(溶かす事)させます。これが虫歯。
また、歯と歯肉の隙間に残ったプラークの中では歯周病菌が増え、これらが産出する毒素が歯肉に炎症を引き起こします、これが歯周病。
日本人の歯を失う原因の32%が虫歯、42%が歯周病、11%歯の破折(これもほとんどが虫歯によって治療済みの歯で起こる。)
つまり、歯を失う原因のほとんどがプラークによるもの!
虫歯や歯周病で歯を失う前に、そして治療後のメンテナンスとしても“プラークコントロール”はとても大切です。
A プラークコントロールってどうやるの?
いちばんの基本は、歯ブラシを用いた毎日のブラッシング! 朝・昼・夕食後と就寝前の4回が理想ですが、就寝中は細菌が増えやすいので寝る前の歯ブラシが最も大切。歯と歯の間、歯と歯肉の隙間は、細菌にとって絶好の住みか!念入りに磨きましょう。
最近の歯磨き粉には、虫歯予防・抗菌効果のあるフッ素や歯周病・口臭・知覚過敏等の有効成分が含まれているので、ある程度の量を使う事、ゆすぎ過ぎない事が大切です。
また、歯と歯の間の清掃には、デンタルフロス(糸ようじ)歯間ブラシが効果的です。
B 歯医者さんでも、プラークコントロールを!
『100%みがけた!』と思っても、みがき残しがある時も。 歯科医院でプラークを判りやすく色素で染め出しますので、時々確認を! 残ったプラークが固まって歯石になると歯ブラシでは落とせなくなります。 また、ステイン(茶シブ・ヤニ)がつくと歯の表面がザラつきプラークコントロールが難しくなります。
歯科医院で定期的に専門的な清掃、プロフェッショナルケアをしましょう。
『どれくらいの期間でチェックを受けたらいいのですか?』とよく聞かれますが、お口の中が安定されている人で、半年から1年に一度、虫歯のできやすい人、歯周病になったことのある人、糖尿病、高血圧等の全身疾患のある人は、お子さんは3カ月に一度の定期健診をお奨めしています。
最近、 『歯周病の人は健康な人よりも脳梗塞になりやすい』 『歯石をこまめに取り除くと、脳梗塞・心筋梗塞などの血管系の病気リスクが低下する』 という報告が医師からでています。
お口の健康状態が、全身の健康状態に大きく影響することが分ってきていますので、毎日のプラークコントロールを大切にして下さい。
2012.6.7 広瀬