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院長コラム

増えている肺炎! 誤嚥性肺炎の予防に口腔ケア!

『日本の三大死因』といえば長い間、
第1位 悪性新生物
第2位 心疾患
第3位 脳血管疾患   でした。

ところが、平成23年度人口動態調査によると、
第1位 悪性新生物で28.5%
第2位 心疾患 15.5%
第3位 肺炎9.9% 124,652人
第4位 脳血管疾患9.9% 123,784人

肺炎が死亡順位の第3位に!

肺炎が脳血管疾患の死亡者数をわずかに上回り『日本の三大死因』に割り込んできました。
脳血管疾患は、昭和26年以来第1位であったが、昭和56年には悪性新生物に代わり2位、昭和60年には心疾患に代わり3位、その後も死亡者数は減少していました。一方、肺炎は昭和50年に不慮の事故に代わり第4位となり、以降も上昇し続けてきた。昨年脳血管疾患を上回りました。年代別に肺炎を見ると、1〜4歳では第4位、70〜79歳で第4位、80歳〜89歳で第3位、90〜94歳で第2位、95歳以上では第3位となる。なかでも男性では90〜99歳の死因は第1位となっている。免疫力の高い若年・中年期では少なく、高齢期に多くみられる疾患といえます。

誤嚥性肺炎と口腔ケア
また、肺炎の60〜80%は誤嚥性肺炎といわれ、口腔ケアを行うことで高齢者の肺炎の発症率が40%低下したという実験結果もあります。この報告をきっかけに、口腔ケアの重要性が見直されています。

肺炎の治療費!

ここで肺炎の医療費についてお話します。
肺炎による入院日数は平均20日、医療費は平均500,000円。重度のケースでは1,000,000円近くかかることもあります。
この数字と、昨年度の肺炎死亡者数を掛けると、4,560億円もの医療費が支出されたという計算になります。
もし口腔ケアによって発症数が40%低下すれば、1,820億円の医療費削減につながる計算になります。

肺炎が第3位になったことで、病院や高齢者施設では口腔ケアに対するニーズがますます高まることが予想される。そのためにも、今回の発表をきっかけに口腔ケアが“当たり前の時代”になって行くと思います。

2012.6.19広瀬俊


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